人生も盛りを過ぎますと、生まれて初めての経験をすることなんて滅多にない。
一杯数万円もするワインを飲んだ事はあるし、ネヴァダ州で砂漠のハイウェイを
ドライブした事もある。車の中で隠れてキスをした事だってあるし、結婚したし、
なんなら離婚も経験済みだ。参ったか。
しかし、一人芝居の脚本、演出だけは、生まれて初めてだ。
いや、明確に避けて通ってきたのだ。
やりたくなかったのです。
なぜなら、攻略法が分からないから。
これに目をつけたのは heart more need さんです。
一人芝居の公演ですから、興行的なリスクだってあるはずです。普通は、いろんな団体や、劇場が合同でイベントにして、お客さんを集めて、なんとか採算を取れるかどうか、という瀬戸際なんです。
そこをなんとかしてでも、僕に一人芝居をやらせてくれるというのです。なんて余計な、
あ、いや、なんてありがたい事でしょう。
これを、断れるはずがない!
いや、ない!
というわけで、引き受けたのがこの公演「Liar3+1」なのです。
はい、どうも、脚本演出の細川博司です。
つづく
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